ライセンシング・エージェント
by
グレゴリー・バタズビ(グリメス&バタズビ法律事務所、LIMA顧問弁護士)
グレゴリー・J・バタズビはコネチカット州スタンフォードに拠点を置くグリメス&バタズビ法律事務所の創立共同出資者である。ライセンシング専門の弁理士である氏は、ライセンシング分野における多くの本の共著者であり、LIMAの顧問弁護士も勤めている。
プロパティー・オーナーと製造業者との間のライセンシング関係の構築に、ライセンシング・エージェントがしばしば重要な役割を果たすことがある。プロパティー・オーナーの多くは、自身の商品化プログラムを実行するためのノウハウも経験もない。あるいは、新しく作られたプロパティーや無名のプロパティーを持ちながらそれをライセンシーに紹介できずにいるという、好ましくない状況に立場のオーナーもいる。こうしたプロパティー・オーナーには、ライセンシーとのライセンス契約の条項の交渉をし、最初の契約の締結を助けてくれるライセンシング・エージェントが役立つだろう。
概して言うと、ライセンシング・エージェントは実際は「エージェント」では全くないことが多い。彼らはプロパティー・オーナーの代理として商取引関係に入る権限を持たないからである。もちろん代理権行使は可能であり、ライセンシング・エージェントがライセンシング・プログラムの立ち上げ・運営の権限を得られるのだが、そうするとプロパティー・オーナーとエージェントの間で、プロパティー・オーナーにとり煩瑣な結果を引き起こす可能性がある。ゆえに、プロパティー・オーナーは、エージェントの責任を以下の三分野に限定するのが賢明だろう:
(A) ライセンシーを捜し出すこと
(B) プロパティー・オーナーとこれらのライセンシーの間のライセンス契約についての交渉
(C) その後オーナーの代理としてプログラムを運営すること
もちろん、ライセンシング・エージェンシーがどの程度責任を持つかはエージェントの仕事をこなす能力と方法のみならず、多くの場合プロパティー自体とプロパティー・オーナーの要求にかかっている。以下はさらにライセンシング・エージェントが期待される一般的業務の一部である:
1.プロパティーに最適のライセンシーを捜すこと:
この業務にはライセンシーの能力評価が伴うし、場合によってはライセンシーの施設を個人的に調査する必要も出てくる。
2.ライセンシング契約の支払い・値段などを含む条件の交渉:
プロパティー・オーナーは各ライセンス契約の条件に合わせて変更できる契約書雛形を幾つか持つべきである。
3.ライセンシング・プログラムを第三者のライセンシーと共に監督する:
ライセンシーは、ロイヤルティー、最低保障及びロイヤルティー・レポートが適宜提出されることを確認すべきである。
4.ライセンスド製品の品質管理を確認すること:
ライセンシング・エージェントは少なくとも年に2回、関係する広告、包装、販促物などとはもちろんのこと、全ゆるライセンスド製品を再調査し、契約上の品質管理要項に従っているかを確認するべきである。
5.ライセンシーの施設の調査:
ライセンシング・エージェントがライセンスド製品の品質を管理する上で、必要とあれば施設調査が有効である。
6.広告と販売促進プログラムの企画・実行:
そのようなプログラムには広報、メディア活動、特別商品販売が含まれます。
7.支払金の回収:
ライセンサーの殆どは、ライセンシーに自分の所へ直接支払ってもらい、その中からライセンシング・エージェント用の予算を支払うことを希望する。しかし中にはライセンシーがエージェントに支払い、エージェントがそこから手数料と経費を差し引いたものをプロパティー・オーナーに渡すという方式を主張する所もある。
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